小説
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星と雪
星と雪 「ね。そんなにいいもんじゃないでしょ?」白んだ吐息が夜に溶ける。失った熱は鼻先に覆い被さる。「なかなか見れない。こんな眩しい雪」マフラーに絡まる彼女の唇…
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ミズハナ
ミズハナ うす黒い重力を連れ立った夕立から逃げるようにして、三年間ついぞ訪れるはずのなかった図書室へと足を踏み入れた。なんとも手狭な深林だった。林立する頁ペー…
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すてきなもの
すてきなもの さんざめく人熱いきれを抜けて駅の底へと辷すべり込む。しゃがれた風は頬と鼻とを掠かすめながら吹きすさぶ。こんなにも乾いているというのに、空は依然と…
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はやけ
はやけ しめやかに暮れた夕色の窓へ、何心もなく指を這わせてみる。埃が吸い付いて滑らかな感触。傍の机で即座に拭いてみせたけれど、ぼんやり映った自分の顔が、心なし…